健康長寿の秘訣は完全な血液循環

甲田光雄(医学博士)

Mitsuo Koda MD

  最近になって、よく健康雑誌などで、「血液サラサラ」という問題が話題になっております。現在、日本人の大半は、豊かな食糧事情に恵まれて、毎日のように美食、飽食をくり返しておりますが、そのような過食特に肉類の飽食で、私達の血液がいかにドロドロになってしまうかという問題が大きな社会的関心事になってきたのです。
 これまで、血液がドロドロになっているかどうかを調べる方法としては、中性脂肪の値が高いかとか、コレステロールが増えている、赤血球の数が多すぎるといった間接的な検査でしか解らなかったわけです。ところが最近になって毛細血管の中を流れる血球を直接目で見て血流を測定できる装置MC-FANが開発されたので、血液のサラサラ、ドロドロの程度がはっきりと解るようになりました。
いつもドロドロの血液では血流が遂に渋滞して、そこから先は血液が流れなくなってしまいます。したがって、それより先の細胞組織は肝心の栄養が充分にもらえないし、また老廃物は溜まる一方です。このようなところを血液の不到達点(アンタッチャブルポイント)というわけです。この不到達点ができると、そこが病気のもとになるのです。
 血液がサラサラとスムーズに流れているところは病気が発生しません。ところがドロドロになって不到達点ができると、その部分は抵抗力が弱くなり細菌感染などにすぐかかり、しかも、それが中々治らない。つまり慢性化してしまうわけです。慢性中耳炎とか慢性副鼻腔炎(蓄膿)などがそのよい例です。川の水の流れをみていてもよく解るでしょう、真ん中のサラサラと水が流れている所は虫や細菌がおりませんが、淵の淀んだところにはボーフラや小さな虫が一杯湧いてくるわけです。したがって病気を治し、無病長生の幸せな生涯を全うしたいと思うならば、血液の循環を完全にしておくことが肝要なのであります。
 この血液循環を完全にする方法を長年にわたって研究してこられた大杉幸毅先生はしたがって、健康長寿の秘訣を悟得された達人であると云えましょう
 21世紀は本まものが世に出る時代だと云われておりますので、大杉先生の出番であると思います。そのご活躍を大いに期待している次第です。(当会会報誌より)

註  MC-F
MC-FANは農水省、食品総合研究所の菊池佑二研究チーム長が中心になって開発されたもの。クミクロン幅の人間の毛細血管によく似た通路(擬似毛細血管)をいくつも(5000本)作り、そこに5CCの血液を流して顕微鏡で2000倍に拡大し、血球の流れる様子をビデオに撮影したものをモニター画面で観察することができる。