腰痛が治ったが今度は坐骨神経痛になった。いつも中腰で治療の仕事をしているとお尻からももの裏側にかけて痛くなる。
自分で探ってみるとお尻の深いところにシコリがあるのが解った。しかし深い部位なので指が届きにくい。そこで、小さな木製のスリコギを壁に当てて体重を掛けて押しまた。これなら深く入るのでシコリにヒットした。数分押圧すると痛みも楽になる。気持ちいい。ところがしばらくするとまた痛くなるのでまた同じことをやる。
出張中に痛くてたまらなくなると、ホテルの部屋にあった洋服ブラシを押し当ててやった。しかし、これには落とし穴があった。いくらやっても治ることはない。楽になるのはその時。すぐにまた痛くなる。
「マッサージパラドックス」揉めばもむほど硬くなる
ある時弟子にやってもらったら、「クネクネしたシコリが出来ていますよ。」つまり硬い木製の棒でシコリを押していたので、押し潰すだけ、機械的刺激で神経を鈍感にすだけ、シコリはより線維組織が出来てクネクネしたものになっていたのだ。患者さんの中にはゴルフボールやテニスボールでゴリゴリやった方がいて腰痛がひどくなって来院されたが、これも同様にゴリゴリしたシコリができていた。これが昔から言う「あん摩だこ」つまり「押したり揉んだり」の強い刺激を与えていると体は防衛反応でより硬くなる。これでは治すのではなく組織を破壊して線維化させ痛みを感じさせなくするだけ。そのことに気づき、やはり指先の柔らかさでソフトに循環が良くなる「ジワー・パッ」をやらなければ根治しない。そのことに気づいてから自分でお尻の深い場所まで手が届くように工夫して押圧した。上手くやれば最深部まで指が届かせることに気づいたので、根本から治そうという気になって、根気よくやりついに完治した。今では全く痛くなく再発はない。
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